公共電視（PTS、公共テレビ）が制作した教育ドラマ、『你的孩子不是你的孩子（ON CHILDREN）』が7月7日の放送開始以来、幅広い共感を呼んでいる。そしてさらに、日本や中国大陸の視聴者からも注目され、海外の製作会社がリメイクの権利を得ようと公共電視に問い合わせていることが明らかになった。長編ドラマやシリーズ化の可能性も探っているという。
「你的孩子不是你的孩子」とは、「あなたの子どもはあなたの子どもに非ず」という意味で、日本では『子供はあなたの所有物じゃない』というタイトルになっている。同ドラマは台湾では珍しい一話完結のシリーズで、5つのエピソードに分かれている。ややSFがかったテイストの物語で、これまでに3つのエピソードが放送された。公共電視のチャンネル以外にも様々な映像ストリーミング配信プラットフォームで公開されており、「PTT」（台湾で主に若者が利用する掲示板）の台湾ドラマを論じる掲示板で熱い議論を巻き起こしたほか、日本のウェブサイト、「NETFLIXオリジナル完全ガイド」では180本を超える世界のテレビシリーズの中から、注目度と人気でトップと評価された。
同ウェブサイトは米国の映像ストリーミング配信事業会社のNetflixにおけるオリジナルドラマに感動した管理人が運営しているという。Netflixのオリジナル作品を対象に、オフィシャルなアプリに使用者が不満を感じている点を補おうとするもの。
Netflixの公式フェイスブックが7月5日に『你的孩子不是你的孩子』の予告編を公開してからこれまでの閲覧回数は延べ151万回あまり。1万9,000回シェアされ、ファンサイトにおけるほかの映像作品を上回っている。公共電視番組部の於蓓華部長によれば、同社は最近海外の製作会社から『你的孩子不是你的孩子』をリメイクする権利について問い合わせを受けた。『你的孩子不是你的孩子』は、公共電視が原作のストーリーにSFの設定を加えて写実的な小説との違いを打ち出している他、SFと怪異的な題材を取り入れていることが海外の多くの制作会社の興味を引くことにつながった。これら海外の製作会社は、公共電視と接触し、長編ドラマ化する意向も示しているという。
公共電視チャンネルでの視聴率は瞬間で最高1.0に迫った。また、公共電視の経営する映像プラットフォーム、「公視+（公共電視プラス）」は『你的孩子不是你的孩子』が話題を集めたことで、新たな閲覧者を6万223人獲得。7月の新規会員も1万910人に上った。この2つの数値はいずれも今年の「公共電視プラス」使用者データの最高を更新した。